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事業拡大のための資金調達法!銀行融資 vs. 投資 vs. 補助金

  • yusukekondo9
  • 4月16日
  • 読了時間: 4分

1. はじめに


事業拡大を目指す企業にとって、最も重要なのが「資金の確保」です。設備投資、人材採用、新規事業の立ち上げなどには、相応の資金が必要です。資金調達の手段には大きく分けて 銀行融資、投資(エクイティ)、補助金・助成金の3つがあります。

この記事では、それぞれの特徴・メリット・デメリットを比較し、成長戦略に合わせた最適な資金調達手法を解説します。



2. 銀行融資:信用力をベースにした安定的調達


✅ 特徴

  • 金利負担はあるが、原則として経営権を手放さずに済む

  • 資金使途を明確にし、返済計画を提出する必要あり


✅ メリット

  • 信用力があるほど低金利・好条件での借入が可能

  • 継続的な付き合いで枠の増加や優遇条件も得られる

  • 利息は損金算入でき、節税効果もある


✅ デメリット

  • 毎月の元本返済がキャッシュフローに影響を与える

  • 信用力が不足していると審査に時間や制限がかかる


📌 当座貸越や資本性ローンなど、返済負担の少ない選択肢も視野に



3. 投資(エクイティ):返済不要な資金で成長を加速


✅ 特徴

  • 出資(株式)により資金調達を行い、返済義務はなし

  • ベンチャーキャピタル(VC)やエンジェル投資家、事業会社などからの出資が一般的


✅ メリット

  • キャッシュフローに負担をかけずに大きな資金調達が可能

  • 投資家のネットワークや経営ノウハウの提供を受けられる

  • 赤字企業やスタートアップでも調達できる可能性がある


✅ デメリット

  • 株式の一部を譲渡するため、経営権の希薄化リスクがある

  • 使い方や成長スピードへの高い期待が課される

  • EXIT戦略(IPOやM&Aなど)を前提とした計画が求められる


📌 事業の将来性が明確で、スケーラブルなビジネスには有効



4. 補助金・助成金:返済不要の公的支援


✅ 特徴

  • 国・自治体・公的機関が出す返済不要の資金

  • 主に設備投資、研究開発、販路開拓、人材育成などが対象


✅ メリット

  • 返済不要であるため、キャッシュフローに影響しない

  • 公的支援による対外的信用力の向上

  • 他の資金調達との併用が可能(レバレッジ効果)


✅ デメリット

  • 審査が厳しく、競争倍率が高いものも多い

  • 採択されたとしても、補助金は原則として事業完了後の精算払い(後払い)となる

    • そのため、事前に必要資金を自己資金や融資で確保しておく必要がある

    • 実務上は、銀行との「つなぎ融資」を活用し、補助金入金までの資金を一時的に調達するケースが多い

    • 税理士や金融機関と連携して、補助金の採択時期・精算スケジュール・つなぎ資金の調達計画を事前に設計することが重要

  • 事前申請、事後報告、書類作成などの事務負担が大きい

  • 採択されるまでのタイムラグがある


📌 税理士や専門家の支援を受けることで採択率・効率性がアップ!



5. 資金調達手段の比較

区分

銀行融資

投資(エクイティ)

補助金・助成金

返済義務

あり

なし

なし

経営権影響

なし

あり(出資比率による)

なし

審査基準

財務実績・信用力

成長性・将来性

事業内容・社会性

スピード

比較的早い

条件次第で変動

時間がかかる

書類対応

中程度

交渉・契約が必要

申請書類が煩雑



6. 税理士の活用ポイント


  • 金融機関への資料作成・面談同席による信用力の向上

  • 投資家との交渉時の財務資料サポート・株式評価支援

  • 補助金・助成金の制度選定・申請支援・事後報告対応

  • 資金調達後のキャッシュフロー管理と納税計画の立案


📌 資金調達は「得ること」と「使うこと」のバランスが重要。税理士と連携して、実行可能な成長計画を描きましょう!



7. まとめ


✅ 銀行融資は信用力が高い企業にとって安定的な調達手段

✅ 投資はスピード感と成長力を重視するスタートアップ向き

✅ 補助金・助成金は事務負担と引き換えに返済不要の貴重な資金

✅ 自社の成長ステージ・目的・キャッシュフローに応じた手段を組み合わせることが成功の鍵

✅ 税理士を巻き込み、制度・金融機関・投資家を味方にする戦略を立てよう!

 
 
 

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