金融機関に好かれる経営者とは?~融資・支援を引き出す“信頼される社長像”の共通点~
- yusukekondo9
- 11 時間前
- 読了時間: 4分
はじめに
「うちと同じくらいの業績なのに、あの会社はなぜか融資が通りやすい」「銀行に相談しても、あまり本気で取り合ってくれない気がする」
このようなお悩みは、決算書だけでは説明がつかない部分でもあります。その差を分けるのが、“経営者としての姿勢や行動”に対する金融機関からの評価です。
本記事では、金融機関が「この人には貸したい」と思う経営者の共通点と、日々の中で取り組める信頼構築の方法をご紹介します。
1. 金融機関が重視する「経営者力」とは?
金融機関の融資審査では、「決算書3期分」などの定量情報とともに、次のような“定性情報”が大きく影響します。
項目 | チェックされる内容 |
誠実性 | 約束を守る・説明責任がある・言行一致している |
経営判断力 | 数字をもとに意思決定しているか |
情報開示姿勢 | 必要な書類をタイムリーかつ正確に出せるか |
成長意欲 | 新しい取り組みに挑戦しているか、改善姿勢があるか |
📌 数字が多少弱くても、「この経営者なら任せられる」という安心感があれば、融資が実行されることもあります
2. 金融機関に好かれる経営者の5つの特徴
① 情報を隠さず、正直に話す
業績が悪くても、原因・対応策を説明できればOK
逆に“ごまかす”姿勢が見えると、信用が一気に崩れる
📌 「実は昨年苦戦しましたが、今期は〇〇の改善で回復しています」と言える人は強い
② 数字に関心があり、把握している
売上、利益、借入残高、返済額、月次の資金繰りなどを説明できる
「数字のわかる社長」は、金融機関にとって安心な存在
📌 会計が苦手でも、顧問税理士やスタッフの力を借りて、概要だけでも把握しておくことが大切です
③ 月次試算表・資金繰り表をきちんと提出する
融資実行後も定期的な報告ができる会社は、継続支援の対象になりやすい
試算表提出は“信頼を積み上げる通帳”のようなもの
④ 定期的に面談を行い、近況や将来像を共有している
担当者は「何を考えているか分からない社長」には融資判断ができない
売上や経営の方向性など、“未来の話”を共有することで関係が深まる
📌 「1年後に新店舗を出したいと考えている」など、前向きな構想を話すのが効果的
⑤ 税理士などの専門家を巻き込んで相談している
第三者の視点があることで、金融機関は安心して判断できる
税理士が同席するだけで、融資の通り方が変わるケースもある
3. 実際の成功事例:信金からプロパー融資を獲得した製造業(年商1.8億円)
ある製造業の経営者は、もともと会計には詳しくありませんでしたが、以下の取り組みを継続したことで信頼を獲得しました:
試算表を毎月提出(フォーマットは税理士作成)
金融機関担当者との月1回の面談を継続
顧問税理士を通じて事業計画書を作成し共有
結果:2年目で保証協会付きからプロパー融資に切り替えさらに金利も引き下げられ、「次の設備投資の相談をしたい」と言われる関係に
4. 金融機関が「嫌がる」経営者の特徴
NG行動 | 理由 |
連絡がつかない/書類を出さない | 信用できないと判断される |
節税優先で意図的に赤字にする | 将来の融資に不利になる |
「借りるだけ借りて返せばいい」と考える | 対等な関係にならない |
担当者を軽視する態度 | 担当者が社内で推薦しにくくなる |
📌 融資の決裁は、担当者だけでなく支店・本部の判断が必要。担当者が「この社長を推薦したい」と思えるような信頼関係を築くことが鍵です
まとめ:「好かれる経営者」が結果的に資金調達で得をする
金融機関との関係は、取引先というよりも「経営のパートナー」。だからこそ、誠実さ・開示姿勢・経営力を備えた経営者は自然と応援される存在になります。
今すぐできるのは:
試算表や資金繰り表を定期的に提出する
面談では未来の話をポジティブに伝える
顧問税理士と連携しながら銀行と向き合う
✅ 経営者へのアドバイス
「決算が出た時だけ付き合う」ではなく、月次での対話・報告が信頼の土台です
会計や金融が苦手でも、伝える努力をする姿勢が評価されます
まずは“会いたい経営者”になることが、最強の資金調達戦略です
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