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メインバンクの選び方|複数銀行と付き合う資金調達戦略

  • 執筆者の写真: 近藤 祐輔
    近藤 祐輔
  • 2025年7月8日
  • 読了時間: 4分

更新日:3 日前


はじめに


「銀行との取引は1行に絞るべき?」「メインバンクとサブバンクの役割の違いって何?」

このような疑問を持つ経営者は少なくありません。複数の金融機関との関係をどう構築・管理するかは、資金調達の成否だけでなく、将来の事業展開や緊急時のリスク対策にも直結します。

本記事では、中小企業にとって理想的な“銀行ポートフォリオ戦略”を、税理士の立場からわかりやすく解説します。



1. メインバンクとサブバンクの役割の違い

区分

メインバンク

サブバンク

主な役割

中長期的な資金調達の中心、財務理解の深さ

短期資金や借換え、補助金連携などの補完

取引の深さ

預金、借入、給与振込、決済など幅広い

特定の借入や取引のみでもOK

情報共有

月次試算表や経営計画を定期報告

必要に応じて資料提出

期待される関係

パートナーとしての長期支援

比較検討や柔軟な選択肢の提供

📌 メインバンクは「最も企業のことを理解している金融機関」であり、緊急時や成長資金の調達では中心的な存在になります



2. なぜ複数の金融機関と取引すべきなのか?


✅ リスク分散のため

  • 1行だけと取引していると、その銀行が貸し渋り・方針転換した際に資金繰りが困難に

  • 災害やシステム障害で取引停止となった際の対応先がなくなる


✅ 借入条件の比較ができる

  • 複数行と取引があれば、金利・返済条件・対応の柔軟性を比較可能

  • 金融機関側も「他行がついている」ことで適度な競争意識が生まれやすい


✅ 補助金・マッチング支援の幅が広がる

  • 各金融機関で得意な業種・制度が異なる

  • 事業再構築補助金・経営力強化資金・事業承継支援などは、銀行によって提案内容が違うことも



3. 理想的な銀行取引のポートフォリオとは?


企業規模や資金調達フェーズによって異なりますが、目安として以下のような構成が考えられます。

年商

メインバンク

サブバンク

その他

~1億円

信用金庫 or 地方銀行

政策金融公庫

必要に応じてネット銀行口座など

1~5億円

地方銀行(複数)

信用金庫、信組

都市銀(場合により)

5億円以上

地銀+都市銀

信金+メガバンク部門別

銀行以外の資金調達先(ファンド等)も検討

📌 特に創業期〜成長期は、信金+政策金融公庫+1地銀の構成がバランス良好です



4. 実際の管理方法と注意点


✅ 銀行ごとに取引台帳を管理する

  • 借入額、金利、残高、返済期間、条件などを一覧にしておく

  • 顧問税理士と共有すれば、借換えや資金調達戦略を立てやすい


✅ 「情報格差」が生まれないようにする

  • メインバンクにだけ情報提供し、他行は放置…ではなく

  • サブバンクにも、必要に応じて決算・試算表などを開示(信頼構築)


✅ 借入先が多すぎるのはNG

  • 借入先が多すぎると管理負担が増え、銀行評価も下がることがある

  • 目安:借入先は2~3行、多くても4行以内に抑えるのが安全



5. 実例紹介:年商3億円の製造業の銀行戦略


  • メインバンク:信用金庫(設備資金・補助金連携)

  • サブ①:地方銀行(運転資金・プロパー融資)

  • サブ②:日本政策金融公庫(創業時からのつながり)

→ 毎年3月に3行に決算書と事業計画を配布し、次年度の投資と資金ニーズを共有→ メインバンク以外にも相談できる体制により、プロパー融資の金利交渉や条件改善にも成功



まとめ:「銀行は選ぶ時代」になっている


かつては「銀行に頭を下げて借りる」時代でしたが、今は違います。金融機関は「企業との関係を深めたい」と本気で思っています。

そのためには、1行に依存せず、適切に選び、付き合い、比較する力が求められます。そして、複数行を管理・活用できる経営者は、非常時でも資金調達で困らない強さを持つのです。


✅ 経営者へのアドバイス

  • 銀行との関係は“選ぶ・育てる・使い分ける”の3つが基本

  • メインバンクには深く、サブバンクには広く情報提供を

  • 顧問税理士を巻き込みながら、年に一度は「銀行関係の棚卸し」を行うことをおすすめします



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