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年商3億円超を目指す経営者のための財務戦略型税理士
近藤祐輔税理士事務所
Yusuke Kondo Tax Consulting Office
経常利益の質を見抜く|一時的な黒字と持続的な黒字の違い
はじめに 決算書を見て「経常利益が出ているから安心だ」と考えていませんか? しかし、金融機関や投資家、そして財務に強い経営者が見ているのは、 その経常利益は“継続的に生み出せる利益かどうか” という点です。 今回は、 経常利益の“質”をどう見抜くか を、税理士の視点から解説します。 経常利益とは何か? 経常利益 = 営業利益 + 営業外収益 − 営業外費用 つまり、 本業の儲け(営業利益) 受取利息や配当などの副次的収益 支払利息などの財務コスト を含めた「通常の経営活動による利益」です。 しかし、“通常”の中身を分解しないと、本当の実力は見えてきません。 経常利益の「質」を下げる要因 ① 一時的な営業外収益 保険解約返戻金 補助金収入 有価証券売却益 これらは来期以降も継続する利益ではありません。 → 経常利益が増えていても、 実力値が上がったとは言えない ケースがあります。 ② 借入依存による利益の歪み 借入金が増えれば支払利息が増える 金利上昇局面では経常利益が圧迫される → 財務構造が弱いと、経常利益は不安定になります。 ③ 本業の

近藤 祐輔
2月13日読了時間: 2分
儲かっている会社の条件とは?財務3指標の読み解き方を税理士が解説
この記事でわかること 「黒字=儲かっている」ではない理由 本当に強い会社を見抜く財務3指標とその具体的な目安 年商3億円を目指す経営者が自社の財務をどう読むべきか -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- はじめに 儲かっている会社の財務には、共通する「数字のパターン」があります。それを知らずに「うちは黒字だから大丈夫」と判断している経営者は、実はリスクを見落としているかもしれません。 「黒字=儲かっている」は誤解です。 損益計算書(PL)の利益は、会計上のルールに基づいた数字であり、会社に現金が残っているかどうかとは別の話です。本当に儲かっている会社かどうかを判断するには、利益の「質」と「蓄積」を3つの財務指標で確認する必要があります。 この記事では、税理士の視点から「本当に儲かっている会社」を見抜く財務3指標と、その具体的な目安・読み解き方を

近藤 祐輔
1月28日読了時間: 8分
粗利益率の推移と価格戦略|売上よりも利益を守る視点を持つ
はじめに 「売上が上がっているのに、なぜか利益が増えない・・・」 こうした悩みを抱える中小企業経営者にとって、注視すべき指標が 粗利益率(売上総利益率) です。 売上高の数字に目を奪われがちですが、実は「儲かるかどうか」は粗利率で決まります。 今回は、粗利益率の正しい読み方と、その推移から見えてくる経営課題、価格戦略への活かし方について税理士の視点で解説します。 1.粗利益率(売上総利益率)とは? 計算式: 【売上総利益 ÷ 売上高】× 100(%) 売上総利益=売上高 − 売上原価 つまり、 売上に対してどれだけの“利益の原資”を稼げているか 会社の“体力”や“競争力”のバロメーター を示す指標です。 なぜ粗利益率が重要なのか? 粗利益は、以下の費用を賄う“原資”です: 人件費 販管費(広告宣伝費、通信費など) 営業利益・経常利益・税引後利益 粗利益率が下がれば、固定費をカバーできずに赤字転落することもあります。 粗利益率の推移を見るポイント 数年分の推移をチェック(2〜3%の変動でも大きな影響) 売上増に対して粗利が減っていないか? .

近藤 祐輔
1月22日読了時間: 2分
営業キャッシュフローと黒字倒産の違い|利益が出ていても資金が尽きる理由とは?
はじめに 「利益は出ているのに、なぜか資金が足りない…」 このような相談を中小企業の経営者からよく受けます。 帳簿上は黒字でも、現金がなくなれば会社は倒産します。 これが、いわゆる 黒字倒産 です。 本記事では、黒字倒産を防ぐために重要な「営業キャッシュフロー(営業CF)」の考え方と、その実務的な見方を税理士の視点から解説します。 1.会計上の「利益」とは 「利益」はあくまで 発生主義 で計算される概念です。 ■ 損益計算書上の利益 売上が“計上”された時点で利益に反映 売上代金が未回収でも利益は増える 仕入れ代金が未払いでも費用として反映 → 現金の動きとはズレがあります。 2.営業キャッシュフロー(営業CF)とは 営業活動によって得られた現金収支のこと。 ■ 主な構成要素(間接法) 税引前当期純利益 減価償却費(現金支出を伴わない費用) 売上債権の増減 仕入債務の増減 棚卸資産の増減 → 「黒字」でも営業CFがマイナスなら、 手元資金は減っている ということになります。 3.黒字倒産とは 会計上は利益が出ているにもかかわらず、 売掛金の回

近藤 祐輔
2025年12月11日読了時間: 2分


人件費率・外注比率の適正水準と改善方法|利益が出るコスト構造
はじめに 「人件費率が高いから、うちは利益が出ないんでしょうか・・・」 こう相談される経営者は少なくありません。しかし人件費率は低ければ良いというものではありません。 利益が出る会社は、人件費率だけでなく、粗利率・外注費率・労働生産性とのバランスで見ています。人件費率が高くても粗利率が高ければ十分に利益は出ますし、人件費率が低くても外注費が膨らんでいれば同じことです。 今回は社長と税理士の対話形式で、人件費率・外注比率の考え方と、利益が出るコスト構造の作り方を解説します。 --------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 1. 人件費率とは何か 社長: 人件費率って、給与だけで計算するんですか? 税理士: 給与だけではありません。以下の項目すべてを合計して計算します。 人件費率 = 人件費 ÷ 売上高 × 100(%) 人件費に含まれるもの: ・給与

近藤 祐輔
2025年12月9日読了時間: 7分
固定費と変動費の分類と経営戦略|利益率改善の第一歩
はじめに 「売上は増えているのに、なぜか利益が出ない・・・」 こうした悩みを持つ中小企業経営者は少なくありません。 その原因の多くは、 コスト構造が見えていない ことにあります。 とりわけ、「固定費」と「変動費」の区分を明確にすることで、 利益構造の見える化 損益分岐点の把握 意思決定のスピードアップ につながり、企業の利益体質を強化することが可能です。 この記事では、税理士の視点から、固定費と変動費の分類とその戦略的な活用方法について解説します。 固定費とは 売上の増減に関わらず一定額発生する費用です。 ■ 主な項目 地代家賃 人件費(固定給) 減価償却費 保険料 リース料 売上ゼロでもかかる費用であるため、 利益を圧迫しやすい反面、規模拡大によって利益率の改善に寄与しやすい という特徴があります。 変動費とは 売上や生産量に応じて増減する費用です。 ■ 主な項目 仕入原価 外注費(案件ごと) 販売手数料(成果報酬型) 梱包・配送費(売上連動) 売上に比例してかかる費用であるため、利益率を一定に保つ特徴 がありますが、変動費の増加をコントロール

近藤 祐輔
2025年12月3日読了時間: 3分
損益分岐点分析でわかる売上目標の立て方~「感覚の目標」から「根拠ある数字」へ~
はじめに|“なんとなくの売上目標”になっていませんか? 「今年は前年比+10%を目指そう」 「とにかく1億円突破を目標にしよう」 このように、売上目標が「希望的観測」や「語呂の良さ」だけで設定されていませんか? 本来、売上目標は「利益」と「固定費」「変動費」の構造を理解したうえで、 損益分岐点分析 から逆算する必要があります。 この記事では、経営判断に欠かせない「損益分岐点」の考え方と、それに基づいた 売上目標の立て方 を解説します。 1. 損益分岐点とは何か? 損益分岐点とは、 利益がゼロになる売上高 のこと。すなわち、「売上=経費」になるラインです。 この金額を下回ると赤字、上回ると黒字になります。 ■ 計算式: 損益分岐点売上高 = 固定費 ÷(1 − 変動費率) 固定費:売上に関係なく毎月かかる費用(人件費・家賃・通信費など) 変動費:売上に比例して発生する費用(仕入・外注・販売手数料など) ■ 例(小規模のネット通販企業): 固定費:150万円/月 売上高:400万円/月 変動費:160万円(変動費率40%) ▶ 損益分岐点:150万円

近藤 祐輔
2025年11月13日読了時間: 4分
利益率の分析方法|決算書で会社の異常を見抜くポイント
はじめに|「利益率」は単年ではなく“推移”で見る 「今期は営業利益率10%出たから順調です」「前期より利益は増えているので問題ないと思います」 こういった声を聞くたびに、私はこう思います。 「その利益率、去年と比べてどう変わっていますか?」「異常値に気づいていますか?」 利益率は“絶対値”より“相対推移”が大事。 数字は見た目より“変化”に本質が現れます。 特に年商数億円規模を目指す企業であれば、 単年黒字に安心せず、毎期の“率の推移”を観察する習慣が重要 です。 1. 利益率とは?|「儲けの効率性」を測る物差し まずはよく使われる3つの利益率を整理しましょう。 利益率 計算式 意味 売上総利益率(粗利率) (売上 − 売上原価)÷ 売上高 商品やサービスの「仕入れに対する儲け」 営業利益率 営業利益 ÷ 売上高 本業の儲けの効率 経常利益率 経常利益 ÷ 売上高 本業+金融収支含めた総合的な利益力 📌 利益「額」ではなく「率」で見ることで、売上高の大小に関わらず 会社の体質比較ができる ようになります 2. なぜ“推移”で見る必要があるのか?

近藤 祐輔
2025年11月11日読了時間: 4分
販管費の分析方法|利益が出ない会社のコスト構造
はじめに|「販管費」は経営者の“素”が出る場所 損益計算書(PL)を見るとき、売上や利益にまず目が行きがちですが、税理士の目線では、「販管費(販売費及び一般管理費)」の内訳にこそ、 その会社の経営体質や社長の癖 がよく表れると感じています。 販管費は、売上に直接は結びつかないが、事業運営に不可欠な“使うお金”。だからこそ、 その使い方には「その会社らしさ」や「社長の意思」が色濃く出る のです。 1. 販管費とは?|「見えづらいコスト」の正体 ✅ 販管費の主な科目 区分 内容 人件費関連 給与手当、賞与、役員報酬、法定福利費など 営業関連 広告宣伝費、販売促進費、交際費、旅費交通費など 管理業務 通信費、消耗品費、水道光熱費、会議費、外注費など 組織運営 地代家賃、保険料、研修費、諸会費など 📌 販管費は、 “固定費”に近い性質のものが多く、売上が減ってもすぐには減らせない ため、経営効率や体質を測るうえで極めて重要な分析対象になります 2. 数字から読み取れる“経営の癖”の事例 販管費の科目ごとに、税理士が実際に感じる「社長の経営スタンスや性格

近藤 祐輔
2025年11月6日読了時間: 4分


粗利率と限界利益率の違いと改善方法|経営判断に使う指標
はじめに 「うちは粗利率が40%だから、そこそこ良い方だと思うんですが・・・」 「限界利益って、粗利とどう違うんですか?」 経営者の方からよくいただくご質問です。実は「粗利率」と「限界利益率」は似て非なるものであり、使いどころも改善の方向性もまったく異なります。 粗利率が高くても限界利益率が低ければ、売上が増えても儲からない会社になります。年商数億円を目指す成長企業では、限界利益率を理解してこそ、戦略的な経営判断が可能になります。 今回は社長と税理士の対話形式で、2つの指標の違いと実務への活かし方を解説します。 --------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 1. 粗利率と限界利益率の定義 社長: 粗利率と限界利益率って、どう違うんですか? 税理士: 計算式から確認しましょう。 指標 計算式 意味 粗利率(売上総利益率) (売上高 − 売上原価)÷

近藤 祐輔
2025年11月4日読了時間: 7分
金融機関が注目する「営業利益」と「経常利益」の違い ~見られる“本業力”と“返済余力”を理解する~
はじめに 年商5億円を目指す経営者にとって、金融機関との良好な関係構築は資金調達の鍵となります。その際、銀行担当者が重視するのが、決算書中の「営業利益」と「経常利益」です。 しかし、この2つの利益は似ているようで、 見る視点・意味合い・改善のポイント に大きな違いがあります。本記事では、税理士の立場から金融機関がこれらをどのように評価するか、また経営者としてどう準備すべきかを解説します。 I. 営業利益と経常利益、それぞれの定義と構成要素 営業利益とは 営業利益(Operating Income)は、 会社の本業そのものの儲け を示す利益です。具体的には、 売上高 ― 売上原価 ― 販売費及び一般管理費(販管費) これによって、 企業の事業活動で稼ぐ力 が明らかになります。 営業利益は、販管費(人件費、広告費、家賃、管理部門コストなど)の効率性も反映します。 経常利益とは 経常利益(Ordinary Profit/経常収益−経常費用)は、営業利益に 営業外収益・費用 を加減した利益です。 典型的には以下を含みます: 受取利息・配当金 支払利息・借

近藤 祐輔
2025年10月9日読了時間: 4分
損益計算書(P/L)の読み方と利益の種類の違い〜「5つの利益」を理解して、銀行評価と経営判断の精度を上げる〜
「利益が出ている」と一口に言っても、その中身は一つではありません。年商5億円を目指す経営者が金融機関や投資家と信頼関係を築くためには、「損益計算書の読み方」と「利益の種類の違い」を正しく理解することが必須です。 本記事では、損益計算書の構造と5つの利益の意味、それぞれが経営判断や金融機関からの評価にどう影響するかを解説します。 I. 損益計算書とは? 損益計算書(Profit and Loss Statement/P/L)は、 一定期間の売上・費用・利益の流れ を記録したものです。 貸借対照表が「一時点の財務状況」を示すのに対し、P/Lは「ある期間の成績表」としての役割を果たします。 その基本構造は以下のように、上から下へと利益を段階的に計算していく形です: 売上高 売上原価 売上総利益(粗利) 販売費及び一般管理費(人件費、家賃など) 営業利益 営業外収益・費用(受取利息、支払利息など) 経常利益 特別利益・損失(例外的な取引) 税引前当期純利益 法人税等 当期純利益 II. 経営者が理解すべき「5つの利益」とは? 損益計算書で特に重要な利益は

近藤 祐輔
2025年8月7日読了時間: 4分


利益率アップ戦略|売上より重要な利益構造の作り方を解説
はじめに 「売上は順調に伸びているのに、なぜか手元に利益が残らない・・・」 こうした悩みを抱える経営者は少なくありません。実は、成長を続けている企業にとって重要なのは「売上を増やすこと」だけでなく、「利益率を高めて、売上に見合う利益を確保すること」です。 売上が伸びても利益率が低ければ、採用・投資・借入返済・納税で資金が残らず、成長は止まります。今回は社長と税理士の対話形式で、利益率の考え方と利益構造を改善する具体策を解説します。 --------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 1. 売上の大きさより「利益率」が重要な理由 社長: 売上が伸びていれば、利益も自然と増えませんか? 税理士: 必ずしもそうではありません。具体的な数字で見てみましょう。 ■ A社(売上は大きいが利益が残らない) 年商 5億円 営業利益率 2% 営業利益 1,0

近藤 祐輔
2025年5月6日読了時間: 7分
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