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経常利益の質を見抜く|一時的な黒字と持続的な黒字の違い

  • 執筆者の写真: 近藤 祐輔
    近藤 祐輔
  • 2月13日
  • 読了時間: 2分

はじめに


決算書を見て「経常利益が出ているから安心だ」と考えていませんか?

しかし、金融機関や投資家、そして財務に強い経営者が見ているのは、


その経常利益は“継続的に生み出せる利益かどうか”


という点です。


今回は、経常利益の“質”をどう見抜くかを、税理士の視点から解説します。



  1. 経常利益とは何か?


経常利益 = 営業利益 + 営業外収益 − 営業外費用


つまり、

  • 本業の儲け(営業利益)

  • 受取利息や配当などの副次的収益

  • 支払利息などの財務コスト

を含めた「通常の経営活動による利益」です。

しかし、“通常”の中身を分解しないと、本当の実力は見えてきません。



  1. 経常利益の「質」を下げる要因


① 一時的な営業外収益

  • 保険解約返戻金

  • 補助金収入

  • 有価証券売却益

 これらは来期以降も継続する利益ではありません。


 → 経常利益が増えていても、実力値が上がったとは言えないケースがあります。


② 借入依存による利益の歪み

  • 借入金が増えれば支払利息が増える

  • 金利上昇局面では経常利益が圧迫される


 → 財務構造が弱いと、経常利益は不安定になります。


③ 本業の粗利率低下


営業利益が低下しているのに、 営業外収益でカバーして経常利益を維持している場合は要注意です。



  1. 良質な経常利益とは?


以下の条件を満たす利益は「質が高い」と評価できます。

  • 営業利益が安定的に増加している

  • 営業外収益に依存していない

  • 借入金に過度に依存していない

  • 営業キャッシュフローが伴っている


つまり、


本業で安定的に稼ぎ、その利益がキャッシュとして残っている状態


が理想です。



  1. 決算書での具体的チェック方法


① 営業利益率の推移を見る

  • 3期比較で安定しているか

  • 売上増加に比例して伸びているか


② 営業外収益の内訳確認

  • 一時的な収益が含まれていないか


③ 営業CFとの比較

  • 経常利益と営業キャッシュフローが大きく乖離していないか



  1. 金融機関の評価ポイント


銀行は、

  • 一時的利益を除いた「実力ベース利益」

  • EBITDA(営業利益+減価償却費)

  • 継続的な返済原資

を重視します。

表面的な黒字よりも、再現性のある利益構造があるかどうかが重要です。



まとめ:利益の“見せ方”より“中身”を磨く


決算対策で一時的に利益を作ることは可能です。 しかし、年商5億円超を目指す企業に必要なのは、


継続して稼ぎ続けられる構造づくり


です。


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