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中小・中堅企業さまの頼れる経営パートナー
近藤祐輔税理士事務所
Yusuke Kondo Tax Accounting Office
役員報酬の最適設計|節税だけで決めると会社は弱くなる
はじめに 役員報酬の相談で、社長からよく聞く言葉があります。 「税金がもったいないので役員報酬を増やしたい」 確かに、役員報酬は会社の損金になります。しかし、 節税だけで役員報酬を決めると、会社の財務は弱くなります。 社長 先生、今年利益が出そうなので、役員報酬を上げようと思っています。 法人税払うくらいなら、個人でもらった方がいいですよね? 税理士 その判断、少し危険です。 役員報酬は、 法人税 所得税 社会保険 この3つを合わせて考える必要があります。 社長 でも役員報酬は会社の経費ですよね? 税理士 はい、会社では損金になります。 ただし社長個人では、 所得税(累進課税) 住民税 社会保険 が増えます。 役員報酬を上げると、トータルの税負担が増えるケースも普通にあります。 もう一つの問題:会社の財務 社長 でも節税できるならいいのでは? 税理士 問題はそこだけではありません。 役員報酬を増やすと、 会社の利益が減る 自己資本が増えない 銀行評価が上がらない という影響が出ます。 社長 銀行評価ってそんなに関係あります? 税理士 かなり関係あ
近藤 祐輔
7 日前読了時間: 2分
税務調整と会計調整の違い|別表四が分かると経営が見える
はじめに 「決算は黒字です」 でも―― 税金の着地が読めない 期末にならないと納税額が分からない なぜ課税所得が増えたのか説明できない この状態は、 税務調整と会計調整の違いを理解していない ことが原因です。 社長: 先生、前回「会計上の利益と税務上の利益は違う」って話ありましたよね。 あれ、正直まだよく分かっていません。 税理士: ではまず質問です。 御社の別表四、説明できますか? 社長: ・・・別表四って、申告書のあの表ですよね?正直、見たことはありますが中身は分かりません。 税務調整とは何か? 税理士: 税務調整とは、 会計上の利益を、税法ルールに合わせて修正する作業 です。 代表例は: 交際費の損金不算入 寄附金の限度超過 減価償却超過額 役員賞与の否認 社長: つまり、会計では費用でも、税務では費用にならないものがある、と。 税理士: その通りです。 この調整をまとめたのが、法人税申告書 別表四(所得の金額の計算に関する明細書)です。 会計調整とは何か? 社長: では会計調整は何ですか? 税理士: 会計調整は、 会計基準に基づく利益の修
近藤 祐輔
3月9日読了時間: 3分
会計利益と税務利益の違い|社長が知るべき税務の基本
・はじめに 「そんなに利益出ていないのに、なぜこんなに法人税がかかるの?」 これは、 会計上の利益と税務上の利益のズレ を理解していないことが原因です。 今回は、社長と税理士の対話形式で、その“ズレの正体”を解説します。 社長: 先生、うち今期は利益300万円ですよね?なのに法人税が思ったより高いんですけど・・・。 税理士: その300万円は「会計上の利益」です。税金は「税務上の所得」に対してかかります。 社長: え?違うんですか?利益=課税対象じゃないんですか? 税理士: イコールではありません。 税務上は、会計利益に“調整”を加えて計算します。 これを 税務調整 といいます。 ******* ズレが生じる代表例 ① 交際費の一部は損金不算入 会計上は費用でも、税務上は全額損金にならないケースがあります。 ② 減価償却の限度額 会計上は任意に計上できますが、税務では「法定耐用年数」「償却限度額」があります。 ③ 引当金 会計では計上できても、税務では認められない引当金があります。 ④ 役員賞与 会計上は費用でも、事前確定届出給与でなけ
近藤 祐輔
2月24日読了時間: 2分
交際費と会議費の違い|税務調査で否認されない判断ポイント
はじめに 中小企業の経営者にとって「交際費」と「会議費」の分類は、単なる勘定科目の話にとどまりません。 税務上の損金算入の可否 金融機関からの印象(見せ方) といった2つの観点で大きな意味を持ちます。 本記事では、税理士の視点から、交際費・会議費の実務的な使い分けと金融機関との関係性を整理し、適正な処理とリスクヘッジのポイントを解説します。 交際費とは ■ 税務上の定義(法人税法第61条の4) 「得意先、仕入先、その他事業に関係のある者に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出する費用」 ■ 中小法人の損金算入限度 資本金1億円以下の中小法人は、年800万円まで全額損金算入可能(定額控除限度方式) または、飲食費の50%損金算入方式のいずれかを選択(有利選択可) 会議費とは 会議費とは、社内外の会議・打ち合わせ・研修等に伴う支出で、通常は損金算入が制限されていない科目です。 ■ 実務で多い支出例 社内会議での弁当代 取引先との打ち合わせ時の飲食費(1人あたり10,000円以下) 勉強会後の軽食費用 税務上の実効性:交際費と
近藤 祐輔
2025年11月27日読了時間: 3分
法人住民税・法人事業税の計算方法|納税スケジュールと注意点
法人税の確定申告書を作成するとき、 「法人住民税」「法人事業税」も一緒に計算 する必要があります。しかし、それぞれの税金が「何を根拠に」「いつ」「いくら」納めるのか、明確に把握している経営者は意外と少ないものです。 本記事では、 法人住民税・法人事業税の基礎的な仕組みと計算方法、納付スケジュール、注意点 について、中小企業経営者・財務責任者の視点でわかりやすく解説します。 I. 法人住民税とは? 法人住民税とは、 都道府県・市区町村に納める地方税 です。以下の2つの要素から構成されています: 区分 説明 計算根拠 均等割 赤字でも必ず発生する、定額の税金 資本金・従業員数などに応じて決定(例:7万円〜) 法人税割 法人税額に一定率を乗じて課税 法人税額 × 6.0%(市町村)+1.0%(都道府県)など、自治体により異なる 📌 「法人税を納める=住民税も連動して増える」 点に注意しましょう。 II. 法人事業税とは? 法人事業税は、事業を行っていることに対する「対価的性格の税金」で、都道府県に納めます。主に「所得割」が課税されます。 区分 税率(
近藤 祐輔
2025年9月11日読了時間: 3分
役員賞与は損金になる?事前確定届出給与の要件と失敗事例を税理士が解説
「役員賞与は原則として損金にならない」という税務上の原則をご存じの方も多いかと思います。そのなかで唯一、損金算入が認められているのが『事前確定届出給与』です。 しかしこの制度、 非常に厳格な形式要件 があるため、「手続ミスにより損金不算入になる」トラブルが後を絶ちません。 この記事では、 制度の概要・損金算入の要件・変更可否を含む実務上の注意点 を、税務と財務の視点から詳しく解説します。 I. 事前確定届出給与とは? 法人が役員に対して支給する賞与などについて、 「金額」「支給時期」「対象者」などを事前に届出することで損金算入を可能にする制度 です。 通常、役員賞与は法人税法上損金不算入ですが、届出を行えば一定の範囲で損金算入が認められます。 II. 届出の期限 法人の区分 届出期限 株主総会を開催する普通法人 株主総会決議日から1か月以内 かつ 支給日の前日まで 株主総会を開催しない法人(例:合同会社など) 事業年度開始日から4か月以内 かつ 支給日の前日まで 📌 1日でも遅れると損金になりません。必ず期限内に提出しましょう。 III. 損金
近藤 祐輔
2025年9月9日読了時間: 3分
貸倒引当金の税務|損金算入できる要件と計算方法を税理士が解説
取引先の未回収リスクに備える「貸倒引当金(かしだおれひきあてきん)」。 会計上は当然に計上されるこの引当金ですが、 税務上では全額が損金になるとは限りません。 むしろ、 税務では非常に厳格な要件が課されており、処理を誤ると損金否認・追徴課税のリスクがある項目 のひとつです。 今回は、貸倒引当金の 会計と税務の違い、損金算入の可否、実務対応のポイント を分かりやすく解説します。 I. 貸倒引当金とは? 貸倒引当金とは、 将来的に貸倒れ(回収不能)となる可能性のある債権に備えて、あらかじめ損失を見込んで計上する準備的費用 のことです。 主に、以下のような債権に対して計上されます: 売掛金 貸付金 未収入金 受取手形 など ✅ 会計上の目的 発生主義に基づき、実現していない損失を合理的に見積もる ことで、期間損益を適正にする 毎期の利益のブレを抑え、真の収益性を把握しやすくする II. 会計と税務の違い:会計上はOKでも、税務ではNG? 項目 会計上の処理 税務上の取扱い 意義 債権の貸倒リスクに備える 損失を見積もって損金算入できるか 計上基準...
近藤 祐輔
2025年9月4日読了時間: 4分
減価償却の税務と会計上の差異|固定資産の費用計上、会計と税務でなぜ違う?
「会計では減価償却してるのに、なぜ税務では損金にならないんですか?」 中小企業の経営者からよく受けるご質問のひとつです。 固定資産を保有していれば必ず発生する「減価償却」。しかし、この減価償却は 会計上と税務上で処理のルールが異なる ため、利益や税額に差が生まれることがあります。 この記事では、 減価償却における税務と会計の違い 、よくある誤解、実務での注意点を、税理士の視点でわかりやすく解説します。 I. 減価償却とは? 減価償却とは、 固定資産(建物、車両、機械など)の購入費用を耐用年数にわたって費用化する処理 です。 例えば、1,000万円の機械を10年使うと想定すれば、毎年100万円ずつ経費にしていく考え方です。 II. 減価償却の会計上の目的 正しい期間損益計算を行うため 実際の費用発生と会計上の費用を一致させるため 「減価=価値が減った分」を会計に反映するため ✅ 会計上は、 企業の実態に即して「任意償却」が認められます 。 たとえば: 耐用年数より早く償却する 使用状況に応じて多めに償却する 一括で減価償却する(特例)など III.
近藤 祐輔
2025年9月2日読了時間: 4分
接待交際費・福利厚生費の税務処理と限度額の見方|「接待は全部交際費?」いいえ、それは誤解です
決算期や税務調査の直前によく聞かれるのが、「これって交際費ですか?それとも福利厚生費でいけますか?」というご相談です。 交際費と福利厚生費は、見た目が似ていても 税務上の取扱いや損金算入の可否に大きな違い があります。さらに、金融機関との関係においても、これらの科目の中身によって 経営者の資金使途やガバナンスが問われる ことも少なくありません。 この記事では、 現行法令に基づく正確な交際費の限度額制度 を踏まえながら、実務で押さえるべきポイントを税理士の視点でわかりやすく解説します。 I. 交際費とは? 交際費とは、法人が事業に関係のある者(得意先、仕入先、金融機関など)との関係性を良好に保つために行う 接待・供応・贈答などの費用 を指します。 法人税法上の定義: 「交際費等」とは、得意先、仕入先、その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出する費用をいう。 【具体例】 得意先との飲食代 ゴルフ・接待旅行 お中元・お歳暮などの贈答品 香典・祝儀などの慶弔費用 II. 福利厚生費とは? 福利厚生費は、
近藤 祐輔
2025年8月28日読了時間: 3分
損金・益金の考え方と会計との違い|「会計で費用でも、税務では損金にならない」その理由を知っていますか?
法人税の計算においては、「損金」「益金」という言葉が頻出します。これらは会計上の「費用」「収益」と似ているようで、 本質的に別物 です。 この記事では、「損金・益金とは何か?」「会計と何が違うのか?」「どんなときにズレが生じるのか?」を、実務でよくある例とともに解説します。 I.「損金」と「費用」は違う? まず押さえておきたいのは、 損金 ≠ 会計上の費用 という事実です。 用語 定義 使用場面 費用 会計基準に従って、収益との対応をもとに記録されるもの 決算書(P/L)上 損金 法人税法に基づき、「課税所得を計算するために控除できる金額」 税務申告書(別表四)上 つまり、会計では費用として処理されていても、税務上は「損金と認められない」ことがあります。この違いこそが、「会計と税務のズレ」や「法人税額の予想外の増減」の原因なのです。 II. 益金と収益の違いも同様 益金もまた、会計上の「収益」とは異なる概念です。 用語 定義 例 収益 商品販売などによる売上など(発生主義) 売上高、受取利息 益金 課税対象となる経済的利益 売上、受取配当金、雑収
近藤 祐輔
2025年8月27日読了時間: 3分
法人税の計算と決算書の関係|会計上の利益と課税所得はなぜ違うのか?
「決算で利益が1,000万円だったのに、法人税が思ったより高かった(あるいは安かった)」このようなギャップに疑問を持ったことはありませんか? その原因は、「 会計上の利益(=決算書の利益) 」と「 法人税の課税所得(=申告書での利益) 」が異なるルールで計算されているためです。 今回は、 法人税の計算の流れと、決算書との関係性 について、経営者が理解しておくべきポイントをわかりやすく解説します。 I. 法人税の計算の基本構造 法人税は、「課税所得 × 税率」によって計算されます。課税所得とは、 税法に則って算出した利益 であり、会計上の利益とは異なる概念です。 法人税の計算ステップは以下の通りです: 会計上の利益(決算書の「当期純利益」)をもとにする 税務上の加算・減算を行って「課税所得」を算出 法人税率をかけて法人税額を計算 地方法人税・事業税・住民税などを加えて納税額が確定 II. 会計上の利益と税務上の課税所得の違い 会計と税務は 目的が異なる ため、ルールも異なります。 項目 会計(決算書) 税務(申告書) 目的 実態に近い経営成績の表示
近藤 祐輔
2025年8月21日読了時間: 4分
税務申告書と決算書の違い|銀行、税務署、経営者、それぞれが見る「数字」は違う
「決算書と税務申告書って、同じものじゃないの?」経営者の方からよくいただく質問です。実はこの2つ、 目的も、内容も、見る相手も違う という点で、明確に区別する必要があります。 この記事では、「税務申告書」と「決算書」の違いを、税務・財務・経営の観点から解説します。 I. そもそも「決算書」とは? 決算書は、会社の1年間の経営成績や財務状況をまとめた資料で、以下のようなものを指します: 貸借対照表(B/S) 損益計算書(P/L) 株主資本等変動計算書 キャッシュフロー計算書(※中小企業は省略されることも) これらは 会計ルール(企業会計原則)に基づいて作成 されます。主に、 経営者自身の意思決定・金融機関・株主・外部利害関係者 に向けた情報開示を目的とします。 II. 一方「税務申告書」とは? 税務申告書(法人税申告書)は、決算書をベースに、 税法に従って税額を計算し、国に提出する書類 です。 内容は以下のように構成されます: 別表一(税額の確定) 別表四(加算・減算による課税所得の計算) 別表五(一)・(二)(利益剰余金や繰越欠損金の把握) 勘定
近藤 祐輔
2025年8月14日読了時間: 4分
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