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税務調査で狙われやすい会社の特徴|決算書で見られるポイント

  • 執筆者の写真: 近藤 祐輔
    近藤 祐輔
  • 2025年9月26日
  • 読了時間: 3分

更新日:3月21日


「税務調査が入るとしたら、ウチはどこを見られるんだろう?」多くの中小企業経営者にとって、税務調査はいつ来るかわからない“経営上のリスク”のひとつです。

特に、決算書には“調査官が違和感を持ちやすいサイン”が表れていることが少なくありません。

本記事では、実際に税務調査で指摘されやすい決算書の特徴について、わかりやすく解説します。



✅ 税務調査の選定理由に「決算書」は大きく関係する


国税庁は、法人税の実地調査の際に「申告内容が適正でない可能性がある」と判断される法人を優先的に調査対象とします。


📌 参考:国税庁『法人税等の調査事績の概要』

「収益や費用の異常な変動、利益率の急減、役員報酬の不自然な増減、棚卸資産の変動」などが調査対象として選定される一因となる― 国税庁:調査選定基準に関する情報より



✅ 税務調査で特に指摘されやすい決算書の“6つの特徴”


1. 売上高・利益が不自然に大きく減っている

  • 前期と比べて売上が急減しているのに、仕入・外注費・人件費があまり減っていない

  • 不況や災害等の理由がなく、説明がつかない場合、仮装隠蔽や除外売上の疑いがもたれる


実務対応:「売上減の要因」を文書や経営会議資料で残しておくと、調査時に有利です


2. 外注費や交際費、会議費などの経費が大きく変動している

  • 外注費が前年の2倍になっているが、売上は増えていない

  • 会議費が多額(かつ定型的な説明しかない) → 実態は個人的な飲食費の付け替え疑い


税務調査の着眼点:

・業務実態の確認(業務委託契約書・納品物の有無)

・一人あたり単価が不自然に高い接待飲食(→交際費・役員賞与への否認)


3. 棚卸資産の増減が異常

  • 原価は多額に計上されているのに、棚卸資産が残っていない

  • 前期の在庫と期末在庫が極端に変化 → 「売上除外」「架空原価」などの指摘リスク


実務ポイント: 

棚卸調査表、写真記録、在庫数量報告書の整備が有効です


4. 役員報酬・役員賞与の処理が不明瞭

  • 定期同額給与ではないのに、毎月金額がバラバラ

  • 事前確定届出給与の届出が提出されていないのに、賞与を支給


📌 否認される場合、損金不算入+源泉徴収漏れ指摘の可能性あり(ダブルパンチ)


5. 固定資産が減っているのに除却損・売却損がない

  • 建物・備品などが消えているのに、除却や売却の処理がない

    → 実態と決算書の乖離、簿外資産・簿外損失の存在を疑われる


調査官の対応:

現物確認、除却証明、売買契約書の有無を確認されます



✅ 税務調査を見据えた経営のすすめ方

項目

実務ポイント

税務調査前にやるべきこと

決算書の変動項目を前年対比で分析しておく

領収書の保存方法

税務署が確認しやすいように費用別・月別にファイリング

経営判断の裏付け

経費増減の理由を稟議書・契約書・議事録で明文化



✅ 税務調査が入りやすい法人の共通点


  • 赤字続きから黒字化した直後の法人

  • 不動産や多額の設備投資を行った期

  • 社長が個人的な支出と法人の支出を混在させやすい場合

  • 顧問税理士が毎年変わっている(管理体制が緩いと判断される)



まとめ|「見られる前提」で決算書をつくる


税務調査では、「金額」よりも「整合性」や「合理性」が重視されます。決算書の“違和感”は、調査官にとって調査着手の強い動機になります。


📌 ポイントは、「税務署が見る視点で、自社の決算書を一度レビューすること」です



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