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黒字なのに資金がない理由|決算書から見る資金繰り悪化の原因

  • 執筆者の写真: 近藤 祐輔
    近藤 祐輔
  • 2025年12月16日
  • 読了時間: 2分

更新日:3月21日


はじめに


「売上は順調に伸びているのに、なぜか資金が足りない」

これは多くの中小企業経営者が経験する“見えない資金ショート”です。 利益が出ていても、手元の資金が足りなければ経営は不安定になります。


本記事では、「決算書のどこを見れば資金不足の原因が読み取れるか?」を税理士の視点から解説します。



1.売上があっても資金が不足する主な理由


売上高の増加と、手元資金の増加はイコールではありません。 資金を圧迫する代表的な要因は以下の通りです。


● 売掛金の回収遅延

  • 売上計上はしていても入金は2〜3ヶ月先

  • 実質的に“資金の先出し”になっている


● 在庫の過剰保有

  • 売上に先行して仕入を行っている

  • 現金が“棚卸資産”に変わって寝ている


● 借入金返済の負担

  • 元本返済分は費用にならず利益には現れない

  • キャッシュフロー上では大きなマイナス要因


● 投資支出・納税・賞与等の一時支出

  • 設備投資・税金納付・賞与支給などは一時的に資金を圧迫



2.決算書で“資金の流れ”を読む方法


① 貸借対照表(B/S)のポイント

項目

増加していたら要注意

理由

売掛金

資金回収の遅れ → 資金繰りを圧迫

棚卸資産

現金が在庫に変わり回転しない

未収入金

一時的な売上外の入金遅れ

借入金(短期)

資金ショートを補っている可能性

資産が増えているのに現預金が増えていない場合は、運転資金が資産に固定化されているサインです。


② キャッシュフロー計算書(C/F)がある場合


「営業活動によるキャッシュフロー」がプラスかマイナスかを必ず確認。

  • マイナスなら、日々の事業活動で資金が減っているということ

  • 投資CFがマイナスなら、設備投資等による資金流出が原因



3.実務的な改善アプローチ


● 売掛金回収サイトの見直し

  • 締め日・支払日を短縮できないか交渉

  • 請求書の発行・送付のスピードアップ


● 棚卸資産の圧縮

  • 仕入の適正在庫基準を設ける

  • 回転率の悪い在庫の見直し・処分


● 借入の再構成

  • 短期借入→長期借入へ借換え検討

  • 金利・返済スケジュールの見直し


● 設備投資・税金・賞与の資金繰り表での事前管理

  • 事前に支出月を把握し、CFマップを作成



まとめ:利益ではなくキャッシュで経営を見る


経営者が意識すべきは「利益」よりも「キャッシュの動き」です。 決算書で見るべき箇所を習慣化し、「売上が増えているのに資金が苦しい」 という“見えない病”から脱却しましょう。



税務・財務戦略や銀行融資についてのご相談はお気軽にお問い合わせください。

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