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銀行との付き合い方で決まる!融資をスムーズに受ける秘訣

  • yusukekondo9
  • 4月1日
  • 読了時間: 4分

1. はじめに



会社の成長には「資金」が不可欠です。そしてその資金を支える存在が「銀行」です。どれだけ利益を出していても、資金ショートすれば企業は倒れます。逆に、適切なタイミングで銀行からの融資を受けられれば、事業拡大のチャンスをつかむことができます。

本記事では、年商5億円を目指す経営者が知っておくべき、銀行との上手な付き合い方と、融資をスムーズに受けるための秘訣を、税理士の視点から徹底解説します。



2. 銀行との関係性が経営を左右する理由


✅ 銀行は「過去」より「将来」を見ている

銀行は決算書をチェックしますが、見ているのは過去だけではありません。将来の事業計画や資金繰り、社長の経営姿勢も評価ポイントです。


✅ 金融機関は情報の非対称性に敏感

銀行は融資先のすべてを把握できるわけではないため、情報開示が積極的な会社ほど信頼されます。


✅ 信頼関係が“融資スピード”を決める

普段からの関係性があれば、いざというときの融資判断も早く、条件も有利になることがあります。


📌 融資は「申込時だけ」ではなく、日々の信頼関係構築がカギ!



3. 銀行融資をスムーズに受けるための7つの秘訣


① まずは「日頃からのコミュニケーション」

  • 銀行担当者とは定期的に情報共有(3ヶ月~半年に一度)

  • 経営数値、事業の現況、今後の計画を資料付きで説明する

  • 決算書の提出だけで終わらせない


📌 “対話の頻度”がそのまま信用につながる!


② 決算書を「読みやすく、整理された形」で提出

  • 税理士と連携して、見せる決算書・資金繰り表を整える

  • 勘定科目の整理や、注記による補足説明が重要

  • 粗利率や回転率など、銀行が見るポイントを明示


③ 資金使途を明確にする

  • 「何のためにいくら必要か?」を具体的に示す

  • 設備投資であれば見積書、運転資金であれば資金繰り表を用意

  • 返済原資がどう確保されるかも併せて説明


📌 漠然とした申請はNG!根拠と具体性が信用を生む


④ 融資の種類と特徴を理解して選ぶ

  • 日本政策金融公庫の創業融資や特別貸付

  • 信用保証協会付き融資とプロパー融資の違い

  • 設備資金と運転資金では審査ポイントも異なる


⑤ 自社の信用力を常に把握する

  • 自己資本比率、債務償還年数、営業キャッシュフローなど、銀行の評価指標をチェック

  • 格付けやスコアリングの改善に向けて、財務指標を定期的に見直す


⑥ 緊急時ではなく「余裕のある時期」に融資を受ける

  • 黒字・資金繰りが安定している時に借入を行うと、金利や条件が有利

  • 信用力があるうちに「資金の枠」を確保しておくことが将来の安心につながる


📌 「お金が足りないとき」ではなく「あるうち」に動くのが賢明!


⑦ 担当者を味方につける

  • 銀行担当者も人間。信頼関係を築ければ、社内稟議においてもポジティブに動いてくれる

  • 決算説明会を実施する経営者も増加中

  • 対応のスピード・資料の正確さで“経営の質”を示す



4. 銀行融資の現場でよくある誤解


❌ 誤解1:「黒字なら融資は簡単に通る」

→ 実際はキャッシュフローがマイナスなら警戒されます。借入金の返済能力がカギです。


❌ 誤解2:「事業計画は口頭で十分」

→ 書面での事業計画(予算、目標、リスク管理)を提出すると、信頼度が大きく上がります。


❌ 誤解3:「複数行から借りるのはリスク」

→ 複数行取引はむしろ推奨されることも。競争原理が働き、金利や条件面で有利になります。



5. 税理士ができる銀行対応サポート


税理士は融資交渉において、下記のような重要な役割を果たします。

  • 決算書・試算表の整備と融資用資料の作成

  • 銀行向け資金繰り表、返済計画書の作成支援

  • 融資面談への同席と、説明サポート

  • 複数行との条件交渉、政策金融公庫との連携


📌 税理士を“経営パートナー”として活用することで、融資の成功率が大きく変わる!



6. まとめ


銀行との関係性を強化し、融資をスムーズに受けることは、会社の安定と成長に直結します。

✅ 銀行は“普段の信頼関係”で判断する

✅ 融資は「申請書類」+「説明力」+「事業計画」の総合評価

✅ 信用力が高いうちに「資金の選択肢」を広げておく

✅ 税理士の知見を活用して、確度の高い融資戦略を構築する


銀行と“借りる・貸す”以上の関係を築くことで、企業は飛躍的な成長を遂げることができます。


 
 
 

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