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在庫とキャッシュフローの関係|利益を圧迫する棚卸資産の落とし穴を解説

  • 執筆者の写真: 近藤 祐輔
    近藤 祐輔
  • 1月16日
  • 読了時間: 4分

更新日:4月7日

結論:在庫は売上を作るために必要ですが、増えすぎるとキャッシュフローを悪化させます。


棚卸資産は決算書上では資産として計上されるため、利益が出ていても現金が減っていくことがあります。

この記事では、在庫とキャッシュフローの関係、そして利益を圧迫する棚卸資産の落とし穴を税理士の視点からわかりやすく解説します。



はじめに


「売上は順調なのに、なぜか資金繰りが苦しい」

この原因の1つが 在庫の増加(棚卸資産) にあることが多いです。中小企業の資金繰り悪化の大きな要因の一つが、「売れていない在庫」に資金が滞留していることに気づけていないことです。

在庫は利益を生むための資産ですが、同時にキャッシュを止める資産でもあります。



1. 在庫(棚卸資産)とは?


貸借対照表における棚卸資産とは、以下のような「販売のための資産」を指します。

  • 商品・製品(販売用の完成品)

  • 半製品・仕掛品(製造途中)

  • 原材料・部品(製造前段階)

これらはすべて、まだ売れていない=現金化されていない資産です。



2. 在庫がキャッシュを圧迫する理由


在庫は「資産」として計上されますが、


それは“現金が姿を変えて寝ている”状態です。


つまり、仕入・製造・保管などで一度お金を出してから、 それが「売れて入金されるまで」現金が戻ってこない。

この期間が長いほど、キャッシュが在庫に滞留し続けることになります。



3. 在庫増加による経営への影響


  • 資金が固定化し、仕入や人件費など他の支出に回らない

  • 借入金で在庫を賄っている場合は、金利負担だけが残る

  • 不良在庫・陳腐化リスクにより将来損失を計上することに

  • 棚卸資産の増加で営業キャッシュフローが悪化


また、金融機関は在庫を単なる資産として見ているわけではありません。

在庫が増えすぎている会社は、資金が固定化していると見られ、資金繰りや返済能力に不安があると判断されることがあります。

特に、在庫回転が遅い場合や不良在庫が多い場合は、決算書の評価を下げる要因になります。



4. 実務でのチェックポイント


● 棚卸資産回転期間(在庫回転日数)

=【棚卸資産 ÷ 売上原価】 × 365日

→ この数値が長くなるほど、在庫が滞留している状態です。


● 月次での在庫推移の把握

  • 増加傾向が続いていないか?

  • 売上とのバランスが取れているか?


● 販売計画と仕入・生産の整合性

  • 在庫が積み上がる背景に「売れ筋分析の不足」「過剰仕入」がないか?



5. 改善のための実務アクション


  • 過去の実績をもとにした発注量・生産量の見直し

  • 死蔵在庫・低回転在庫の定期的な棚卸と処分

  • 受注生産型・少量在庫型への業務転換の検討

  • 在庫と売上のバランスを月次で見える化(在庫日数グラフなど)



税理士の視点:在庫は“隠れた資金の墓場”になり得る


多くの経営者が「在庫は資産だ」と思い込んでいますが、


実際には“お金を止めている要因”であることが非常に多いです。


金融機関や投資家も、棚卸資産が多すぎる会社には、 「資金効率が悪い」「販売計画に問題がある」といったマイナス評価を与える傾向があります。



まとめ


在庫は売上を作るために必要な資産ですが、増えすぎるとキャッシュフローを悪化させます。

棚卸資産は決算書上では資産として残るため、利益が出ていても現金が不足することがあります。

そのため、在庫は利益ではなくキャッシュの視点でも管理することが重要です。

在庫の動きを理解することは、資金繰りの改善や銀行対応にもつながります。


指標

改善ポイント

在庫回転期間

60日以内が理想(業種による)

不良在庫比率

10%以下を目標に抑える

棚卸資産推移

月次で増減の傾向を確認する



在庫管理は、利益だけでなく資金繰りにも大きく影響します。

「売上はあるのに現金が残らない」

「在庫が多いのか適正なのか分からない」

このようなお悩みがある場合は、お気軽にご相談ください。

初回相談は無料です。

▶お問い合わせはこちらから ⇒(Web / LINE


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